2010年 02月 02日
221B |
旅行記を書かなきゃと思いつつもおとといの帰ってきてからの翌日は選択や掃除や買い出しが一通り終わると時間がけっこうできてしまって、この時間を使って映画を観に行くことにした。
作品は個人的に封切りを待ちわびていた「シャーロック・ホームズ」。
ロバートダウニーJrがけっこう好きなので、彼がどうホームズを演じるのかが気になっていたのだ。まず最初に感想を言うとけっこう面白かったと思う。予告編を観たときから原作と同じにするつもりはないんだなと思っていたので、このはっちゃけっぷりはけっこう気持ちよかった。
にわかシャーロッキアン達はぶつくさ言ってるみたいだけど、個人的にはとても満足である。
ついこの間までロンドンにいたので、所々で出てくる当時の街並が再現されているのが面白かった。ピカデリーサーカスの噴水があんなに昔からあったのかとか、そんなところにいちいち反応して喜んでいた。
実はロンドン滞在中にシャーロックホームズミュージアムに行ってきたのである。写真は全部そこで撮ってきたものだ。
BakerStreet221Bというのがご存知、名探偵ホームズのアパート兼事務所になっている。ちなみにホームズは私立探偵ではなく民間の諮問探偵であり、一般の依頼人の他に警察から手に負えない事件だとかどこかから紹介を受けた依頼人を主に相手としている。
ミュージアムのことはひとまず置いといて、映画の方だけれどロバートダウニーJr版ホームズはなかなか面白かった。頭脳明晰で切れ者なんだけれど女ったらし。そしてけっこうおっちょこちょいでたまに相手に出し抜かれてしまう。でも最後はきちんと勝負に勝つというのがダウニーホームズだった。
原作だとワトソンは頼りないんだけれど、ジュードロウ演じるワトソン君はめったやたらと強くてめちゃくちゃ戦いまくるわ、だらしないホームズの女房役であれこれと説教をしたりする。なんかどっちかというと友人というよりは相棒と言ったほうが正確な気がする。
まるで刑事物みたいだ。
劇中ではロンドンの街を所狭しと二人が活躍する。アイリーン・アドラーやレストレード刑事、おなじみハドソン婦人も登場する。
アイリーンは原作とは違う話で、まったく違う役回りを演じているのでファンにとっては複雑かもしれないが、アドラー役のRachel McAdamsがはまり役で、美しく狡猾なアイリーンを華麗に演じてみせてくれた。また悪役のオリジナルキャラ、ブラックウッド卿役のMark Strongもなかなかよろしかった。
映画館に着いたときはすでにもう開始して10分くらい経っていたのだけれど、待つのも面倒だし、火曜日だから夜になると混むだろうと予想してもうすでにはじまっている中に入って行った。
はじまって少ししてなんか妙だなと思い始めた。
言葉がわからない。
あれ?英語の映画のはずだよな?と思ってよく聞いてみるのだけれどどう聞いても「ダンケシェーン」と言っている。
「Wir ist das ?(なにこれ)」
どうも吹き替えみたいなのである。
吹き替えかどうかすぐに気づかなかったのはひとつに声優の声がどう聞いてもロバートダウニーJrの声だったからだ。気がつかなかったのだけれど、仕方ないからそのまま見ることにした。ミスターとかそう言う簡単な英語はそのままだ。
でもまあ映画なんて映像があるからまだストーリーの内容くらいはだいたいわかる。ラジオを聞くよりはわかりやすい。話が進むにつれてまったくのムービーオリジナルなんだなとうことがわかって面白かった。
だいたいホームズのあの話を映画化したところで、たいていあんまりアクションシーンというのはないから退屈なだけなのである。強いて言えば「4つの署名」の中で出てくるテムズ川でのボートを使った追跡劇くらいだろうか。本来小説なんだから仕方あるまい。
だから映画オリジナルにしつつも、あっちこっちでおなじみのキャラや小道具、そして原作の設定通りのエピソードが出てくると面白い。当時のロンドンの雰囲気も良かった。
映画の最後にアイリーンの口からホームズ最大の宿敵の名前が出たところを見ると続編を作る気満々らしい。早くも次作が楽しみだ。
日本では3月の12日に封切りになるみたいなので、公開されたらホームズファンはぜひ観に行っていただきたいと思う。
ホームズ博物館の話はまた別に...。
soundscape
by itr-y
| 2010-02-02 03:01
| ベルリン