2010年 02月 06日
深夜のサマーソルト |
ようやく旅行記を書く気になって、とりあえず1/25ケルン編、1/26ケルン〜パリ編を書き終えた。そんなにたいした内容でもないのに今もう夜中の2時である。
BBCを聞きながら書いていると、なんとなくロンドンにいた頃のことを思い出す。BBCの人ははっきりしゃべってくれるのでとても聞きやすい。宿の人たちや移民街の人たちの言葉はわかりづらかった。英語だからとたかをくくっていたらそれはあくまでもしゃべる人によるのだと気づいた。
撮った写真も大量にあるし書くエピソードも腐るほどあるので、今はよけいな部分をどうそぎおとすかということをずっと考えている。全部書くのは明らかに無理だ。今の今まで何もない日常のなかからトピックを見つけ出して広げて行くというやり方で書いていたので、それの逆になるとちょっと戸惑ってしまう。
マキシマイズではなくてミニマイズ。圧縮というべきか。
これからの生き方もそぎ落とす方向でやっていかないと、溢れんばかりの情報と選択肢の中にうもれてダメになってしまいそうな気がする。
そう言う意味では自分にとって旅はよかったのかもしれない。
遅くまで起きていても平気なのは、昨日の夜にM君の家に行って明け方まで飲んでいたので、その分昼過ぎまでぐっすり眠ってしまったから全然眠くないのである。この隙に書かないともうたぶんずっと書かないだろう。
昼間は明るいから外に出なきゃ行けないような気がしてしまうので室内作業にはよくないのだ。
旅から帰ってきて節約生活に戻ったものの、一日に一回はカフェに行ってもよいと自分で決めている。というか、今となってはカフェに行くことが唯一の贅沢だ。最近は一人で行ってもケーキを頼めるようになった。今まではなんとなく気恥ずかしくてケーキを頼めなかったのだけれど、ここのところいろんなケーキを試している。
どれも美味しいのだ。
どこのカフェも毎日オリジナルのケーキを作っているので、よく行くカフェだけでもぜんぶ制覇するのは一苦労だ。その分、楽しみが毎日あるのでいい。
おととい雪が降った後、ベルリンはまたちょっと暖かくなってそしてまた気温が落ち込んだので、あっちこっち雪が固まって歩道がアイスバーンのようになっている。Mくんの家から帰る時に、僕は帰りがてらいつものローゼンターラーのケバブ屋でケバブを食って帰ったのだけれど、そこから自宅までの道の途中、つるつるに固まった路面でとうとう初めてすっ転んでしまった。
ものの見事に転んだので、もうなんだか一本背負いを奇麗に決められた後みたいな気分だった。ブーツを履いた自分の足がブワンと宙を舞って、まるでサマーソルトキックを決めるガイルみたいな感じだった。ただ着地はできていない。
「痛ってぇ!!」とうなった後で、偶然近くにいたオバさんが僕を見ているのが見えた。てっきり大丈夫ですかと来るのかと思っていたら、なにか動物でも見るかのような目つきで冷ややかに眺めていた。
ドイツ人なんてキライだ。
幸い、いつものもこもこダウンジャケットと毛糸の帽子をかぶっていたので、後頭部をぶつけたものの、脳震盪を起こすほどではなかった。やれやれ。
そんなわけで今日はあっちこっち節々が痛い。そして酒を飲んだので朝起きると喉がカラッカラに乾いていた。
そんなわけで土曜日だけどあまり遠出をせず、家でおとなしくご飯を食べて、その後こうして書き仕事をした。
書きながらふと思った。
オレはいったい何のためにこれを書いてるんだろう。
わからない。
忘れてしまった。
きっと頭を強く打ったせいだ。
soundscape
by itr-y
| 2010-02-06 09:52
| ベルリン