2010年 02月 15日
スーベニア |
帰国の日が近づいて、僕はお土産をまだ買っていない人のためにちょっと街まで出かけた。
料理人を目指すいとこに、ドイツ製のいい包丁を買っていってやろうとここに来る前からずっと思っていたのである。
以前にケルンに行った際、もし時間があればゾーリンゲンで本物のいい包丁を買おうと思ったのだけれど、結局時間が取れなかった。まあでもベルリンに刃物屋がないわけじゃあるまいし、だなんて悠長に構えていたのだけれど、インターネットで調べてみても刃物屋なんてものは見当たらない。
検索ワードが悪いのか、それとも刃物屋なんてものはなくて調理具屋さんで売っているのかとか、持てる限りのドイツ語力を動員してしらべたけれどダメだった。
そしてあきらめて、百貨店に出向いたという次第である。
百貨店じゃなんでダメかというと、個人的には無名の職人さんがつくっているマイナーだけれどいい包丁みたいなのをイメージしていたので、あんまり大量生産品を買いたくなかったのだ。ドイツと言えばヘンケルスが日本では有名だけれど、ヘンケルスは日本の通販でも買える。むしろ通販で買った方が安い。そして、ドイツの包丁もたいてい通販で買える。そう言うことがわかってしまうとなんとなくへなへなと力が抜けてしまった。
個人メーカーがないわけではないのだろうが、おそらくそのマイナー度たるや相当なもんだろう。ちなみに地元の人にもいろいろ訊いてみたが、刃物屋というのはみんな知らなかった。
でもまあガレリアにいくとヘンケルス以外でもいいものが売っていて、WMFのいいやつがあったので、コイツを買おうと思っていたのだけれど一本70ユーロくらいしたのであきらめた。
もう旅行ですっからかんになってしまったので、そんな所にまわせる余裕がいまやほとんどないのである。たぶん、ここに来たばかりのころなら躊躇なく買っていたろう。僕は今頃になって去年のクリスマスにマーケットで40ユーロのアルパカのスリッパを購入したことを後悔した。自分の生活がままならないのに、他人に施しても仕方あるまい。そう考えて僕は高価な包丁はまた次回とあきらめ、安いけれどデザインのいい別の包丁を買うことにした。
代替え品の選定はもうすでにしてあったのである。
がっつり「Made in China」と書かれていたけれど。
そんなわけでスーツケースはどんどん重くなって行く。
さあてどうやって持って帰るかな...。
soundscape
by itr-y
| 2010-02-15 18:15
| ベルリン