2010年 03月 03日
縁側、苦笑い |
現在、文京区に住んでいる。
高校を卒業してからいつの間にかもうずいぶんと経つわけだが、なんの因果かまた母校のあった場所に戻ってきてしまったことに一人で苦笑している。根津神社もあいかわらずで、特に何をするでもなく暇な人たちがふらふらと小春日和の散歩を楽しんでいた。
文京区は小さな図書館がたくさんあるので、なにか調べたいことや借りたい本があったらとりあえずそこにいけばいい。もしも購入したければ都内なら大きな本屋がすぐそこにたくさんある。とりあえず自分の自転車を引っ張りだしてスタンバイさせてあるので、いつでも好きな時にお店に行ける。
浦安からだとためらう距離も、都内なら一時間もかからない。
新宿や渋谷なんて自転車だと行くのがちょっと面倒なんだけれど、ここからなら余裕である。もちろん新宿や渋谷に用のある時なんてのがそもそもほとんどないが。
ここ数日は、ずっと現実的な問題に追いまくられていた。
もうわりといい年になりつつあるので些細なことではへこたれなくなってはいるけれど、体の方が疲れやすくなっているなと感じる。何もしていなくてもなんか疲れるのだ。なんでだろう。
しばしの間のドイツ生活で、多少ドイツ人化したとはいえ、我が母国の人間の因習には辟易する。
「めんどくせえ連中だぜ」
自分がそうなっているのかもしれないのに。
根津の周辺にはたくさんの路地があり、根津、千駄木、谷中のエリアは、東京の中でもちょっと特殊な街でもある。古くからやっているお店も多々あるけれど、若い人がオシャレなカフェだとか、焼き物を売ったりするお店、古着屋さん、こじんまりとしたバーなんてのがいたるところにある。
古いお店も一緒にいるのがこの辺の面白いところだ。下北のあたりだとおしゃれショップがほとんどだけれど、この辺りは基本的にはまだ地元民の街なのである。
しかしこっちに来て思うのは、浦安と比べるとやはり若干物価が高いということだろう。ベルリンとは比べるべくもないけれど、東京に入るだけですぐに値段が高くなってしまうのである。不思議なもんだ。おかげですっからかんの僕は毎回スーパーで豆腐とかもやしとかオクラとか納豆とか、庶民の味方戦隊を基本に買っている。牛乳も高い。ビールなんてもってのほかだ。発泡酒でも高い。ベルリンでビールたらふく飲んどいてよかった。
体の疲れやすさを僕は黄色信号と受け止めて、所用で浦安に戻る時はなるべく自転車を使っている。都心と浦安間の距離は近すぎす遠すぎずちょうどいい。
でもま、メッセンジャーをつなぎの仕事に選ぶのはちょっと無理がありそうだ。この間久しぶりに乗った後の筋肉痛が翌日と翌々日に来たからだ。「なるほど、これがそうか」と思った。ゆっくりと着実に体が老化している。
はてさてベルリンに帰れるのはいつになるだろう。
いつの間にか「帰る」だなんて言葉を使っている自分にまた一人で苦笑した。
soundscape
by itr-y
| 2010-03-03 22:52
| 日常