2010年 04月 10日
サタデーキネマ旬報 |
あちこちが筋肉痛だ。そんなに長いこと乗り続けてはいなかったと思うのだけれど、一日中乗るとやはり筋肉痛になる。
筋肉痛になるのにタイムラグが出てきたと思っていたのだけれど、きちんと翌日のうちには筋肉痛になっていた。まだいちおう体は若いみたいだ。それなりに。
金がないとほざきつつも国産の安いクロモリロードが欲しくて、最近こそこそとヤフオクをあさっている。ヤフオクで金儲けをしようとするとまあまず無理なのだが、ときたま出る掘り出し物を見つけるにはやっぱりネットオークションが一番だと思う。自分は自慢じゃないけれど身長が高いので身長に見合ったサイズのフレームを見つけるのが大変なのだ。
オークションでいいものを見つけるには、まずきちんと本物なのかどうかとか、相場の価格と大きくかけ離れた値段でないかとか、あとはなによりも自分の要求にあっているかどうか。本当に必要なものなのかどうかが問題になってくる。
気がついたらいらないものを買ってしまう可能性もあるので要注意だ。
特に僕の場合はジャンク品に目がないので、どうでもいいものを買ってしまいそうになる。もしもウォッチリストに入っているギターを全部買っていたりしたらとんでもないことになるだろう。それだけでギター屋が出来そうだ。
ところで昨日は久しぶりにツタヤでDVDを借りて観ていた。
作品は「Les triplettes de Belleville」。邦題は「ベルヴィル・ランデブー」2003年に公開されたフランスのアニメ映画作品だ。
03年にカンヌ映画祭で特別招待作品として上映され、アカデミー賞でも長編アニメーション映画賞、最優秀歌曲賞にノミネートされた作品だそうだ。監督はシルヴァン・ショメ監督。これがアニメでは2作品目になるのだそうだけれど、その完成度がとても高い。
もともと制作に携わったスタッフも本職のアニメーターというわけではなく、イラストレーターだったりしたそうだ。DVDに特典として収録されていた高畑勲さんとインタビューの中で監督はそう語っていた。
逆に言うとアニメーターではなかったからこそ、こうしたとても絵的なアニメーションが出来たんではないかなと思う。フランスならではの雰囲気がとても良くて、軽快な音楽が心地よかった。劇中で、タイトルにも出てくるベルヴィルの三姉妹が、冷蔵庫と新聞紙と掃除機を使ってジャグバンドスタイルで演奏するシーンがあったのだけれど、これがすばらしかった。
主人公のおばあちゃんもそこに自転車のホイールを使って演奏に参加するのだけれど、これをいったいどうやってレコーディングしたのか、実に興味がある。ジャグバンドというのは、バケツにほうきの柄をさしてロープを張ってベースにしたり、洗濯板をギロのように使ってリズムを刻んだり、ゴミ箱をたたいてドラム代わりにしたりという、昔の黒人音楽のスタイルだ。
ウォッシュボードウィリーだとか、そう言う名前のミュージシャンまで存在するくらいだ。
お金がないからこそ、ギターだとかハーモニカだとかあんまり高くない楽器でこうした音楽は発展していった経緯がある。物語の舞台はフランスから、おそらくアメリカであろう場所へ移るので、とちゅうから音楽にもこうしたブラックテイストが入ってくる。
おしゃれだけれど、ときおりシニカルでブラックすぎるフレンチテイストが、この軽快なジャズの演奏でいい感じにエンターテイメントな要素が加わって、なかなか痛快な作品となっていた。もしもまだ見ていない人がいたらぜひ借りて見てほしい。
なんで自転車と筋肉痛の話からこのアニメ映画の話になったかと言うと、映画に出てくる主人公のおばあちゃんの孫が自転車レーサーで、ものすごくきつい練習をおばあちゃんと一緒に毎日こなすシーンが出てきたからだ。
なにげにあの自転車を漕ぐシーンというのが、この映画のひとつのメッセージであるのかもしれないなとも思った。
soundscape
by itr-y
| 2010-04-10 11:54
| 日常