2010年 05月 20日
傘がないから |
行きに持って行った自分のビニール傘が傘立てから消えていた。
ビニール傘なんてどれが自分のかわからないよと言う人がいるけれど、僕はどんなに似たようなビニール傘がたくさんあろうが、自分の持っている傘の形は見つけ出すことが出来る。きちんと憶えているのである。これは数少ない特技のひとつだ。
だいたいの置いた位置と、骨の先端のパーツの形状とかで判断しているのだけれど、今日帰り際にその傘が明らかになくなっていることに気づいた。盗られた、というよりは間違って持って行かれたようだった。
ちょっときょろきょろと辺りを見回してみたものの、やはりどう見ても傘はなくなっていて仕方なくそのまま帰ることにした。雨っぽい日は電車で行くことにしているのでそんなに困ることもなかった。そのうちまた会えるだろ。傘なのにそう思う。
遅くなってしまったので夕飯の支度をする暇もなかった。仕方なく松屋に寄って牛めしを食って帰ることにした。
いつもの店に行くと店の中で外人と店員がなにやらやり取りをしていた。食券を買うシステムとかがわからないで店員に訊いているのかなと最初は思ったのだけれど、よく聞いてみると違うようだった。疲れているからなのか、なんだか逆に首を突っ込みたくなってしまって英語で「なになに?どしたの?」と聞いてみた。
するとテイクアウトで牛めしを買ったらしいのだが、ご存知のように松屋の牛めしはテイクアウトしようとするとサービスのみそ汁が付かない。なんでみそ汁が付かないのかと店員に食って掛かっているのかなと思ったら、なんとまあ、みそ汁だけをここで食って牛めしだけ持って帰りたいというのである。みそ汁を持ち帰るにはプラス60円なんだけどそれを払うのがイヤみたいだった。
明らかに店サイド的にはルールに反しているわけだが、どうしてもそうしたいらしいのだ。あまりの損得勘定に感心してしまって僕は通訳として店員さんに「大目に見てやってくれません?」と無理なお願いをしてしまった。
まあみそ汁くらいならいいだろ。どうせ煮立ってへなへなのワカメの浮いたみそ汁だ。たいしたこととは思えないし、そのくらいは融通を利かせてもいいだろと思った。
でも本当はダメなんだからね。次は無しだからね。客商売で外人さんの相手はなかなか難しいのである。
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by itr-y
| 2010-05-20 22:29
| 日常