2011年 02月 04日
ヤドカリのため息 |
先日、こっちに来てから6度目の引っ越しをした。自分で数えてみたら6度目だった。我ながらすごい回数だと思う。
引っ越しと言っても、以前住んでいた所に空き部屋が出たと言うので戻って行ったのだ。本当は住みたくはなかった。実はあんまり好きな所ではないのである。でも部屋探しに不毛な時間を費やすのがもうばかばかしくなったので、別に住みたくなくてもある程度の期間いられるのであればそれでいいやと言う結論を下してその部屋に戻ることにした。
なんで好きじゃないかと言うと、まず家自体が汚い。家主も住人も掃除をしない人間ぞろいらしく以前にいた時と同じく凄まじく汚い有様を呈していた。まあ住めないことはないのだが、あっちこっちが毎日掃除をしていないらしく、埃まみれである。
引っ越しをしてクタクタになっていたにも関わらず僕はその日のうちにバスルームを水を撒いて掃除し、湯船も中性洗剤でガシガシと洗って行った。それでも水垢はなかなか落ちない。ドイツの水道水は塩素ではなく石灰分が混じっている。よって、石灰分が茶色くこびりつくことになる。カルキの白い水垢ほど生易しい物ではない。湯船に水を張ると水が茶色いのである。始めて風呂に入ろうとした時これは日本人としてはけっこう抵抗のあるものだった。
全部を摂るのをあきらめて、取りあえず隅に溜まった埃と髪の毛を徹底的に取り除く。それだけでバスルームは裸になっても良い場所になった。もっと後はキッチンとトイレである。特にトイレは一番ひどい。汚れもひどいが臭いもひどかったので徹底的にきれいにしてやろうと考えている。今回はわりと長くいることになるのでもう手加減は無用である。同居人がなんと言おうとやる。きれいなのが嫌な人というのはたぶんいないだろう。
しかしもちろん良いこともひとつあって、中心街から近くなったので街に出かけやすくなったこと。そして家にはネットがあるので、いつでも24時間ネットがつなげることである。あたりまえだったことが戻ってくると言うのはいい。これでいつでも心置きなくネットをすることが出来るのだ。とくにこうやってブログを書いているときと言うのはいい。時間を気にしなくていいからだ。
あたらしい部屋はまだまだ問題点を抱えていて、まずいろいろと先の住人が残して行った家具を処分しなければならない。使えないことはないが、すべてすべからく使い勝手が悪い。貰い手がいなければもう全部捨ててしまうつもりである。
ベルリンに住んでいる人間と言うのは基本セコい人間が多くて、日本人でもたいていケチである。今回、この部屋に戻ってくるにあたって「自分もそうしたので〜」と言うことで部屋の家具を買わされることになったが。はっきり言ってどれもいらない物ばかりだ。いるのは机とデスクぐらいの物だった。少し金銭的な余裕も出て来たので、ここいらできちんと家具をそろえるのも悪くないだろう。少なくともベッドは買うつもりである。
ところでベルリンの冬は、いったん雪が融けてからというものその後ほとんど大雪が降ることはなくなってしまった。もちろん油断は出来ないのだが、なんだかこの後そのまま暖冬になってしまう可能性もなきにしもあらずな感じになってしまった。以前に友人の友人であるKくんが遊びに来た時が一番寒かったわけである。なんてこった。世の中タイミングの悪いことも多い。このまま雪が積もることなく冬が終われば良いのだが、それはそれでつまんないなあとも思ってしまうのだ。
自転車の収納場所には地下室をあてがってもらった。ドイツの住宅は共用地下室と言うのがあるのである。新しい部屋の地下室には住人が何も入れておらず、なんでも置き放題である。これは利用しない手はないなあと思う。でもなんに使おう?
あれこれと新しい計画を考えつつ、また同じような新しい日々は続く。
soundscape
by itr-y
| 2011-02-04 11:57
| ベルリン