2011年 04月 07日
密度 |
時間が進むのが早くなった。
一日があっという間だし、仕事をしていてもわりあい早く時間が経つようになった。
ような気がする。
気のせいじゃないような気がする。
こういうものをただ単に気のせいと片付けるのではなく、なにかこうきちんと計測できたら面白いのになあと思う。そんな装置があったところで自分がもっと有意義に時間を使えるかというとそんなことはたぶんまったくないんだろうが、でもこれは絶対気のせいじゃないと思うのだ。みんなに共通していると思う。
時間には密度がある。
そんなわけで4月に入ってからはなんかいろんなもののスピードが速い気がする。花も咲き始めて、こちらでも街路樹に桜があったりするので不意に今の季節を思い出させられるのだ。
日本にいるととかく春が憂鬱なので、こういう時はつくづくドイツにいて良かったと思う。単純に明るくなったし暖かくなったことをこんなに喜べることは日本ではあまりない。みんなカフェのテラス席でのんびりとくつろいでいる。いい季節になった。
そんな中、僕のオンボロチャリはいまだに時々問題を起こし続けていて、この間はベダルが壊れてしまい、今日交換して来た。
日本製のMKSのロードペダルはこっちでもわりとポピュラーらしく、30ユーロのそれを購入して取り替えてもらった。日本にいる時もこの安くて頑丈でシンプルなペダルをずっと使っていた。なんと言っても安いからである。ニットーのステムとMKSのペダルは日本のサイクリストにはおなじみだ。こういう時は日本製は本当に信頼できる。個人的にはペダルならWellgoのものも好きだ。これも同じくデザインと頑丈さとリーズナブルさを兼ね備えているからだ。友人に預けて使ってもらっている自転車もこのペダルがついている。大好きなもののひとつだ。
ところで、ペダルがどうだとかアンプがどうだとか言っている間にも時間はどんどん過ぎてゆく。
時間が早くなるのは何も悪いことではなく、自分の行動スピードも冬時間のモードの何倍かで早くなっているので、以前よりも寝なくて済むようになったし、多少は先を見越して行動するようになった。それでも途中でアンプがどうのだとか、レディオヘッドの新譜がどーのとか言ってるわけだが、もっともっと時間を考えて行動しないといけない。
ビザの期限まで時間がないのだ。もう夏なんてすぐに来てしまう。
まわりの人間も次の身の振り方を考えているし、もうすでに決めて次の段階に進んでいる。このところそんな話ばかり聞くので、じわじわと身の内側から焦りがこみ上げて来ている。でもとりあえず何をすればいいのかがわからないのだ。いったいどうすればいいのだろう。
昨日深夜、とある集まりから帰って来た僕はタバコ臭いシャツを脱ぎ捨て、壁に貼った同居人へのメッセージを書いた張り紙をひっぺがし、ぐしゃぐしゃに丸めてくずかごに捨てた。ここ2ヶ月ほど何の運動もしていない鏡に写った自分の体から目をそらしてベッドに倒れ込んだ。
どうするんだよ。
soundscape
by itr-y
| 2011-04-07 23:55
| ベルリン