2012年 08月 27日
よろめく30代 |
気がついたら一ヶ月近くここを放置してしまっていた。
その間にいろんなことがあったような、なかったような。友人の結婚式の二次会に呼ばれたり、デモに行ったら小学生にインタビューされたり、ベランダの溝にはまって身動きの取れないカナブンを助けたら礼も言わずにさっさと逃げられたりしたりもしたのだけれど、それはつまり特に何もない日々なのではないかと言う気がする。
これではいかん。僕はもう31才で、この夏を逃したらもう青春の夏なんて二度と帰って来ないんだ、どこかに行かなくちゃと息巻いていたのだが、先日先々日とひさしぶりに体力作りのジョギングを再開したら、昨日の夜勤の最中にすさまじく腰が痛くなってしまい、今日と明日の2連休は大事を取ってどこにも行かないことにした。何とも切ない。
しかし、腰痛ばかりはどうにもならない。この年になると回復のスピードが遅いのはわかっているので、なるべく動かずに部屋でじっとしていようと思っている。ところで、自分が節電してもしなくても、電力供給は原発無しの状態で十分間に合っていたそうである。まあなるべくエレベーターやエスカレーターは使わないとか、デンキはこまめに消すとかそう言うことはやっていたりするけれど、夜だけはどうひっくり返ってもクーラーを付けないことには生き延びれないので、弱冷房を付けてタイマーで1、2時間で落とすようにしている。実家はマンションであり、窓を開けた所で向こう側の部屋にいる両親が暑がってエアコンを付けると、必然風が通らなくなってしまうのである。それに、もともと窓が開いていると外の騒音が聞こえて来て寝られない体質である。
妙に耳がいいらしく、一晩中街の遠くの方でする「ゴォォォォ...」という音を耳が拾うらしい。無意識の中でその音を聞いたり、高周波帯の音が耳鳴りのように「ピィィィ....」と聞こえて来たりで気が休まらない。あまりそういうモノを世間では騒音とは呼ばないのかもしれないが、僕はこうした音に敏感で、せめて窓を閉めないことには眠れなくなってしまう。その証拠に田舎に行くとよく眠れる。しかもぐっすりと。
あいかわらず身の回りではいろんなことがとっ散らかったままで、僕はその前で右往左往している。自分の注意力散漫さや、中途半端さは、気をつけていてもいろんなことに手を出してしまい、いろんなことが宙ぶらりんのままだ。でもひょっとしたらけっこうそういう人は多いのかもしれない。
めでたいことと言えば、弟が彼女を連れて来て結婚すると報告しにきたことだ。ずいぶんと長いこと付き合っていたので、いつ結婚すんのかなと思っていたのがようやくだったので、一安心と言った所である。兄である僕の方は未だに自分のこともままならない状態だし、ここに来て自分の家庭の問題なども出て来て、いくぶんぐったりして来ている。年取るっていやだなあと、痛む腰を時折さすりながら思う。
釣りに行こうと思って、いくつか必要な装備を調達しようと、今日は久々に釣具屋に行って来た。しかし、いざ買うとなると何を買っていいかわからなくなってしまったことと、少なくとも今は釣りに行くための資金すらないということに気づいて次回に持ち越すことにした。とりあえず給料の入るのを待とうと思うのである。これも何とも切ない。そんな中、またいくつかガラクタを売っぱらって少し小銭を稼いでいた。お金がない時はこうやってこそこそと内職するに限るのである。
中でも一番高く売れたのは偶然ゴミ捨て場で拾ったロードバイクのカーボンフレームで、3万円近くになった。さすがこのあたりに住む人は捨てるもんが違うねと、少し感心した。わりとふつうに使える家具とかもポンと捨てられているのだ。人目を気にするのか、あまりそう言うのを持って帰る人はいない。昔、エッチなDVDを捨てて誰が持って行くか上から見てたことがあったけれど、そう言うのは持って行かれるのが早く、早々に誰かが自分の捨てたエロDVDを漁って持って行ってくれた。僕は上からその様子を見て合掌し「幸せになれよ」と呟いた。でも他のものはあんまり持って行かない。やっぱりみんな基本的にお金持ちなのだろう。というか、この国自体が未だにお金持ちなのだ。いざとなったら廃品回収だけでけっこう生きてゆけそうだなあと、僕は今わりと本気で考えている。そう言うのもけっこう楽しそうだ。
商売のヒントはけっこうあっちこっちにあるのにそれをしないというのは、ひとえにやはり余裕があるのだろう。そのうちこの国もそうそう余裕なんてなくなって来ると僕は考えているのだが、でもこの国のことだからそれでもなんとかしてしまうんじゃないだろうかと言う気も同時にする。
金曜日の反原発デモが全国で続いていて、国民の大多数が実は原発に反対であると言う事実を隠しきれなくなって来たマスコミが、今頃になって反原発的な論調になっているのが気に食わない。もしこれで国民が黙っていたら、騙しおおせるとでも思っていたのだろうか。浅はかなのもいい所だ。それでもあいかわらず僕は職場やそれ以外の場所でも原発の話題は避ける。温度差の違いは未だに残っている。
そうだレイトショーを観に行こう。お金のない時はそれに限る。そしてキャラメルポップコーンを頬張ろう。そのぐらいの贅沢はまだ許されるだろうから。
soundscape
by itr-y
| 2012-08-27 03:30
| 日常