2006年 09月 15日
いつか晴れた日に |
傘マークもなんのその。
ここのところ雨続きだった空が見事に晴れ渡った。
ブログの写真もなんだか陰鬱としたものが続いていたので、こういう晴れた日があると素直に嬉しい。洗濯物もベランダで喜んでいる。
北寄りの少し強い風の影響で雲が飛ばされたのだろうか。
涼しいと寒いの中間くらいの風がずっと吹いていた。
出がけに何気なく海を見てみるとエメラルドグリーンに青くなっていた。
青潮だ。
こういう風の強い日に、海底にたまった窒素やリンなどの有機物を含んだ酸素の少ない水が海面に巻き起こり、嫌気性細菌による分解のため硫化水素の濃度が高くなる。
まるで温泉卵のような匂いがして、見た目には綺麗だがあまり近寄りたくはない。
こんな日に釣りに行くとまったく釣りにならない。
海中の酸素が少なくなっているので魚も餌を喰うどころではなく、空気を求めて海面をフラフラしている。
こないだも少し話したアカエイも、逃げ場をもとめて川を上ってきたりする。
アカエイが集団で川をさかのぼる様はちょっと異様だ。
三番瀬は東京湾の浄化装置のような役割を果たしていて、この干潟のプランクトンや微生物のおかげで水質がある程度保たれているという面もあるが、三番瀬だけですべての有機物を処理できるわけではない。
浦安では赤潮よりも青潮が起こることの方が多いようだ。
海辺の公園は久しぶりに晴れたのと、週末ということもあって少しばかりにぎわっていたが、空がこんなに青いというのに海がこうだとなんだか不健全な気分になってしまう。
フラフラと自転車を漕ぎながら大きく息を吸った。
秋風の中に不思議な匂いが混ざった。
これが東京湾の秋だ。
by itr-y
| 2006-09-15 23:51
| 日常