2006年 09月 17日
ずぶぬれライダー |
そんなに簡単に貸してくれるとは思っていなかったのだが、Mくんはわりとすんなり彼のバイクを貸してくれた。
ずいぶん前から僕とAくんは二人でどこかツーリングに行こうよと話をしていたのだけれど、あいにくと僕には免許はあっても肝心のバイクがなかった。
10月に入ってしまうとAくんは都合が悪くなってしまうし、他のメンバーも都合が付かない。
そうすると必然、暇な僕しかいないのである。
ずいぶん前から行こう行こうと言っていたので、このチャンスを逃すと今度またいつ行けるかわからない。
そんなわけで多少無理してでも出かけようということになったのだ。
しかしバイクツーリングなんだからバイクがないことには話が始まらないわけで、ひどい話だけれど僕達は二人でMくんのバイクをあてにして話を進めていたのである。
訳を話すとMくんは「俺を誘おうとは思わなかったわけね...」と、ちょっとすねていた。
でも彼も9月中は都合が悪いらしく、「まあまた今度ということで...」と言いなだめすかした。
簡単にいくつか諸注意を聞いたあと彼は仕事に出かけ、僕はしばらく一人で駐車場を何周かまわった。なにぶんバイクに乗るのも久しぶりである。
重量感のある車体にまたがり、適宜アクセルをまわしながらバイクのクセを掴んでいく。
ひととおり練習してから公道に出て近所を少し走った。
久しぶりの感覚だ。
というか、きちんとバイクを公道で走ったことなんて思えばほとんどない。いつだかAくんに乗らせてもらったときも人通りの少ない道がほとんどだった。
だから一人で好きなように走るのは気持ちがよかった。
その夜はAくんと一緒に練習がてら湾岸線を走り、お台場、羽田まで練習走行をしたのだった。
そんなわけで今日もとりあえずどこか出かけてみるかと思ってバイクで出かけてみたのだが、途中で雨が降り出し、なんの用意もない僕は水浸しになってしまった。
バイクの弱点はここで、雨のときは本当にどうしようもない。
逃げ場がないからずぶぬれになるしかないのだ。
昔、試験場でテストを受けるときもレインコートを着て走ったけれど、恐ろしくてスピードを出せたもんじゃない。(僕は雨天時、自転車で走る時もそうとうスピードを落とす)
急制動なんかは本当に生きた心地がしなかった。
しかたがないのでとりあえず大型電気店の屋根のある駐輪場の停めたけれど、止みそうな気配はまったくない。
店内で暇をつぶしてもまだ降っていたので、あきらめて濡れながら帰ることにしたのだった。
by itr-y
| 2006-09-17 18:44
| 日常