2007年 01月 02日
霜柱 |
元旦の朝。
眠たい目をこすりながら3人で家に帰る道を歩いていると、後ろの方から足音がした。
ちらっと後ろを振り向いてみると、作業用の紺のジャンパーに手提げカバンをぶら下げたおじさんが歩いていた。
こちらを追い抜くかどうかという微妙な速度を保ちながら、僕らはしばらく歩いていた。
「あの〜....」
しばらくするとおじさんが後ろから声をかけて来た。
僕らは振り向いた。
「この辺で〜〜浦安というのはどちらでしょうか?」
どうやらずっと訊こうかどうか迷っていたみたいだ。
「〜〜浦安ぅうううぅうぅぅ..........?」
僕らは顔を見合わせた。
この辺りは新しく出来たマンションが多くて、地元民とは言え、とてもじゃないけれど全部の名前を覚えているわけではない。
どれもこれもカタカナの気取った名前な上に、どれも似たような造りなので、全部同じにしか見えないのだ。
「学校の裏だって聞いたんですが....」
学校の裏ならたぶん向こうの方だろう。
僕らはとりあえず学校の方を指差し、「たぶん向こうの方ですね」と言った。
「あ....ありがとうございます。」
おじさんは軽く会釈をして、少し急ぎ足で指差した方に向かった。
恐らく派遣の仕事か何かだろう。
警備員とか清掃員とか、マンションが雇っている用務員さんと言うのが、高級(風)を標榜するこの辺りのマンションには多いのだ。
元旦から仕事なのか。
人の良さそうなおじさんの後ろ姿をぼんやりと見送った。
僕らはなんとなく押し黙ったまま、冷えた街を歩いた。
LIVE INFORMATION
1/5(Fri)
下北沢ARTIST http://www.c-artist.com/index.html
CHARGE ¥1500 wih one drink
OPEN 19:00
START 19:30
by itr-y
| 2007-01-02 17:15
| 日常