2007年 06月 21日
予感 |
途中経過を見に行こうと、修理に出していたサイクルショップに自転車を見に行った。
たぶんまだ途中なんじゃないだろうかと思っていたら、店員さんが
「もう上がってますよ」
と言って指差した。
指差した方向にあったのはたしかに僕の自転車だった。
あちこちがすごいことになっている。
クランクもギヤもホイールもディレイラーも、すべてが新しいものになっていた。
以前に打ち合わせをしていた通り、フロントはマウンテン用のディオーレ。リヤはロード用のティアグラ。そしてホイールはメイビック。タイヤはコンチネンタル。
あまりにも新しく新品の現行パーツが付いているので、ぱっと見た感じまるで工業製品のよう(あたりまえ)だった。
少しその辺を走ってみて下さいと言われて試しに走りにいった。
ここのところずっと貸し出されたロードに乗っていたので、今まで乗っていたはずの我が愛車のライディングポジションが少し落ち着かない。
あんまり殿様スタイルなので少し恥ずかしくなってしまう。
今まで乗っていた自転車なのに不思議なもんである。
肝心の乗り心地は今までのそれと比べれば格段に段違いの差があった。
代車として貸し出されたFELTといったいどのくらいの性能差があるのだろうと思っていたのだけれど、重量はともかく駆動系にはほとんど遜色はないほどだった。
きつく漕いでみてもまったくねじれ感はないし、たわんでいる感じもない。
漕いだ分に対してきちんと反応してくれている。
ハンドルまわりは若干ステムの長さが変わり、以前よりも少し前になっている。
バーの幅も少し狭めだ。
そのせいかキビキビとした動きはない代わりに、高速でも安定して走ってくれる。
多少の路面の荒れも気にならない。
街中を一通り走ってみて、少しサドルの位置を調整してみた。
少し伸ばしてみてちょうどいいくらいだった。
以前の高さがどのくらいだったのかがちょっとわからないけれど、二センチほど伸ばしてみてちょうど良くなった。
軽く調整をしてショップに戻る。
とりあえずしばらくちょっとショップに置いておいてもらい、後日また再び引き取りに行くことにした。
取り外したパーツをとっときますかと訊かれたけれど、ハンドルとステムを残して後は処分してもらうことにした。
もうすべて寿命の来ていたパーツである。
とっておいても仕方がない。
ハンドルをステムをザックにくくりつけて帰った。
帰りながら少し考えていた。
何か違和感を感じていた。
実を言うとあのカスタムがあまり好きになれなかったのだ。
性能的には申し分のない出来なのだけれども、何だか何かが違う。
あまりにもしょぼいフレームにあまりにもピカピカなパーツが付いていることに違和感を覚えた。
サドルもペダルもクランクも、なんだか必要以上にゴツいし、どう見てもフレームのデザインに合っていない。
今まで僕がこの自転車で気をつけていたことは、見た目のシンプルさだった。
あんまりメカメカしいパーツはいらず、最低限の機能を持ったものを最低限つけていればよかった。
もちろんカスタムだって最低限のパーツしか付いていないのだけれど、なにかどこか「やりすぎ感」が漂っていた。
つけたばかりだからというのもあるかもしれない。
何だか落ち着かないのだ。
とりあえず今日は何も言わなかったけれども、明日もう一度見に行ってみようと思う。
そして気に入らなかったらきちんと言おうと思う。
なんだか落ち着かない夜。
soundscape
by itr-y
| 2007-06-21 23:01
| 自転車