2007年 06月 26日
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自転車が帰って来た。
一週間ぶりぐらいなのにずいぶんと会っていない気がした。
新しく生まれ変わった相棒にまたがって永代通りを帰った。
あちこちのデザインはまだ今ひとつ気に入らないところがあったけれど、今はまだ何も言わないでおいた。
細部のデザインやカラーリングに関しては少し乗ってみてから考えよう。
そう思った。
久しぶりに乗る我が愛車はまるで見違えるように素晴らしい走りをしてくれた。
高速でも重心がブレないし、シフトチェンジもスムーズだ。
ガシガシ漕いでもクランクはビクともしないし、踏めば踏んだ分だけきちんと食いついてきてくれる。
パーツを換えただけでこんなにも乗り味は違ってくるもんなのかと少し感動していた。
そう思うとデザインやカラーリングなんて些細な問題のことのように思えた。
実際些細な問題なのだろう。
でも僕は些細なことに妙にこだわる人間である。
僕自身が些細な人間だからかもしれない。
とにかくデザインに関しては後で考えようと思った。
なぜならフレームはもとのままであり、ジョイント部にはまだ錆が浮いていたからだった。
どうせイメージが変わってしまったなら、いっそ塗装を替えてしまったらいいじゃないか。
そんなことをはやくも考えはじめていた。
やりはじめるときりがないけれど、それがまた楽しいわけだ。
どうしてもパーツが気に入らなければ自分で調達して交換すればいいだけのことなのだ。
自転車はパーツ代がそれほどかからない。
何はともあれ、これでもう都内でもなんでも安心して走れるだけのバイクが出来上がった。
しばらくは自転車のことで悩まなくてもいい。
何もかもすべて元通りというわけにはいかないけれど、進化ってそういうものなのかもしれない。
元に戻ろうとしながら前に進むのだ。
soundscape
by itr-y
| 2007-06-26 20:49
| 日常