2007年 08月 01日
風鈴と目玉焼き |
僕の部屋には100円ショップで買った竹の風鈴がある。
この季節は南風が吹くので、ベランダから吹き込んだ風は家の中を抜け北側の窓に抜けてゆく。
彼らはついでに脇腹をその風鈴にこすりつけ、カラカラを音をたててゆく。
ガラス製のものと違って耳障りな音がしないのでそれが気に入っている。
金属やガラスの音というのはけっこう疲れるもんだ。
ものには固有振動係数というものがあるということを知ったのは、ギターをはじめて何年も経った頃だったけれど、よくよく考えてみるとギターも鉄と木という、有機物と無機物の合成音で出来ているんだよなということに気づいた。
ピアノもドラムも金属と木の組み合わせだ。
物事にはバランスというものがあるというのは、こういった物質の構成比を考えてみても明らかだろう。
何かひとつでは成り立たないのだ。
少し晴れ間ののぞく空を窓から見上げながら、空間と物質の構成比を考えていた。
空間があるから物質が存在できるのか。
物質があるから空間が出来るのか。
時間があるから空間が出来るのか。
ここ数年ずっと考えていたちょっと哲学的な命題を思い出しながら朝食をとった。
目玉焼きが存在するから僕がいるのか。
僕がいるから目玉焼きがあるのか。
風鈴から始まった考察はややふらふらしながらも、斜め上にエスカレートしていった。
僕たちは互いに作用しあいながら続いてゆく。
soundscape
by itr-y
| 2007-08-01 09:18
| 日常