2007年 09月 21日
価値と対価 |
この一週間ipodにずっと振り回されていた。
この間、銀座のアップルストアにて念願のipodを購入し、早速パソコンにつないでみたのだけれど対応しているOSがちがうらしく、全く反応しなかったのである。
欲しくて欲しくてようやく買ったというのに、買ってみたら動作環境まで変わっていたのだ。
あんまりと言えばあんまりである。
パソコン周りでは特にあることではあるけれど、まったくその辺のことを考えていなかったのもうかつだった。
動かないピカピカの金属の固まりを眺めつつ僕は机の前で固まっていた。
何やってんだオレ。
翌日アップルのサービスセンターに電話して対処法を訊くと、やはりOSをアップデートしてくれとのことだった。
OSを新しいものに替えたのにはそういう理由があったからなのだが、いずれ替えようとは思っていたのでそれはそれでよかった。
ただこれがまったくOSを替える気がない人だったとしたらそうとう怒るんじゃないんだろうかと思う。
替える気だった自分でもせっかく買ってきたものを突然つっぱねられたので頭にきていた。
こういう時ってものすごい量のクレームがくるんだろうが、多分コンピューターというものの特性上、新しいものがエラいのは必然であり、それは市場経済の形態に非常にマッチしているわけで、多分そんな客はほっとかれるんだろうなと思った。
僕が電話したときも基本的にオペレーターのお姉さんは、
「それは大変ご不便をおかけしました」
と言いつつも
「あたらしいOSを購入してください」
と言った。
もちろんそんなことは僕だってわかっているんだが、ちょっと作り手側の対応というものを訊いてみたかったというのもあった。
少し意地悪な行いではあるけれど、僕は僕で少し怒っていたのでそうでもしないと気が済まないというところもあった。
やっぱりなあと思った。
しかしまあ何はともあれipodは正常に起動し、僕の一万曲を超える膨大なライブラリは、無事に小さな筐体の中に収まった。
本当にようやくと言った感じだ。
おかげでここ数日はテクノロジーの進化の恩恵を享受できているわけだが、それを手に入れるためには多額の代金を払わなくてはいけないという当たり前の事実も実感していた。
まったくなあ。
ボタン一つで好きな曲を選曲しながら、布団の上で物思いにふけった。
ディスプレイの明かりがフッと消えた。
soundscape
by itr-y
| 2007-09-21 09:48
| 日常