2008年 02月 10日
レインコートの話のつづき |
今日は天気がよかったけれど、また明日には天気が悪くなるらしい。
ほんとにこのところ雨が多くなって来たので、例のレインコートを買ってしまおうかとも考えている。
レインコートでなんとなくこの間読んだ小説の中の一編を思い出した。
吉田篤弘の「フィンガーボウルの話のつづき」という小説である。
装丁から執筆まで全部自分だけでやってしまうという面白い作家さんなんだが、僕は人から薦められて読むことにした。
レインコートの博物館のお話である。
全編が関係のあるようでまったく関係のないちょっとした小さなお話の集まりで、「小さなFB」というのはレインコートの博物館で働くFBが流れ星のかけらを拾うというお話だ。
ひとつひとつの話にはこれといって大展開するということがまったくないのだけれど、ちょっとおしゃれで不思議なストーリーを提供してくれる。
ちょっとカフェで短いお話を楽しみたい時にはうってつけだったと思う。
ひょっとしたら著者本人も喫茶店であれこれと悩みながら書いたのかもしれない。
話のタッチは軽いが、なかなか書くのが大変だったんじゃないんだろうかと思う。
読んでいてそんなこともふと思った。
またきっと冷たい雨は降る。
僕はレインコートを買いに行こうかどうかずっと考えあぐねている。
soundscape
by itr-y
| 2008-02-10 12:55
| 日常