2009年 09月 22日
鳥盤目の記憶 |
職場の人から恐竜展のチケットを貰ったので行ってみることにした。
恐竜展がやっていること自体まったく知らなかった。
子供の頃は毎年よく行ったのに、最近ではチェックすることもない。
当時は恐竜展だなんて待ち遠しくてたまらなかったけれど、なんとなく自分が恐竜好きだという自負がいつのまにかめんどくさくなってきていることに気づいて以来、あんまり行っていない。
本来、理科のなかでは生物学が一番の得意だったというくらいなのだけれど、恐竜となると生物学だけでなく、地質学や天文学、ひいては数学の知識まで必要になってきてしまうので、本格的に研究するのはなんだかめんどくさいなあと感じてしまっていた。
それまでは、「首が長いのは〜するためなんじゃないか」とか「爪が発達したのは〜するためだとか」適当な憶測ばっかりでやってきていた恐竜学が、いつの間にやらデータから読み取るきちんとした「科学」になって久しい。
子供に取っては前者のほうがより感覚的でわかりやすく、いまでも入り口はそんな所だろうと思うが、突き詰めてゆくと生半可な知識や学習では太刀打ちできないのが恐竜である。
奥が深いのだ。
そんなことよりも、僕は以前に例の放浪写真家のKが「恐竜なんて本当にいんの?」と、まるで架空の生き物であるかのように語っていたことに驚いたことがある。
僕自身は恐竜好きだから気がつかなかったのだけれど、世間一般の人々の間では、そういうレベルの認識しかない人もいるのだということを初めて知った。
恐竜が存在しなかっただなんて、これだけ化石見せられてそんなことは考えたくもないけれど、でも確かに本当の本当にいたのかどうかということに関しては、僕だってわからない。
この石が作り物でないと誰が言えよう。
誰にも言えないのだ。
でもまあウソか本当はともかく、とにかく好きな物は好きなのである。
もう多分これに似たサイズと造形の生き物は地球上には現れないだろうから、せめて石だけでも眺めて、彼らが生きた平均気温50℃の地球を空想するのである。
soundscape
by itr-y
| 2009-09-22 03:04
| 日常