2010年 07月 08日
虫眼とアニ眼 |
先日、ツタヤで久しぶりにレンタルDVDを借りた。何を借りたかというと、今貸し出し中のエヴァンゲリヲン新劇場版「破」である。ちょっと気にはなっていたものの、あまりそこまで興味もないなと思って見ていなかったのだ。エヴァの持つあのウンザリ感にもうあんまり触れたくなかったというのもあるけど、でも単に観る機会がなかったというのが正解だったりする。
感想はというととてもきれいに作ってあるなという印象だった。ストーリー自体にはあまり関係のない第三新東京市のディティールがやたら細かくなっている所と使徒のデザインが変わっている所、あとは新キャラが出てきているところだろうか。予算もかけられている感じだ。
ただ正直、新キャラはいらなかったと思う。
話の流れに全然関係ないし、たいして魅力のあるキャラとも言えない。今回の作品を新しい視聴者向けに作ったのであれば、混乱するだけだからやめた方が良かったというのが感想だ。せっかくアスカが出て来る回なのに彼女の影が薄くなってしまっている。意味が分からない。
レイとアスカ以外にエヴァのヒロインはいらないのだ。以前のようにゲームオンリーのキャラとかならまだいいけど、正式な作品でやるのはどうなのかな。マニア集団のGAINAXならグレンラガンのパラレルワークスみたいな位置づけで、本家同人アニメを作ってしまえば良かったんじゃないのか。なんだか意図がいまいち良く分からなかった。なんかお金が絡んでそうだなということぐらいか。話題作りに使われるキャラが不憫だ。
当日で借りたのだけど、しばらく借りないでいるうちにツタヤのシステムを忘れてしまっていて、翌日の11時に返しに行ったら延滞金300円を請求された。あいかわらず阿漕な商売である。早晩こんな店なくなるに違いない。そう信じている。
ツタヤが持つメディアの発信源としてのポジションについてはいろいろと可能性があるので、たくさん意見を持っているのだけれど、まあまたどこかでぶつぶつと呟くことにしよう。もったいない商売の仕方してるなと思う。
ところでこの間観に行った映画なのだけど、ほかならぬ「アイアンマン2」
だった。
これは文句無しに面白かった。
男のロマンである、メカと秘密基地と美人秘書。今回はそれに加えてスカーレット・ヨハンソンが出てくる。これだけメカとおっぱいが出てくればまあそりゃあ数字は取れるさと思うのだが、ロバートダウニーJrの情けないちょい悪女ったらしっぷりもとても良くて、そうした役者さんの魅力もとても良く出ていた、悪者からお色気キャラまでみんな芸達者で見ていて飽きない。前回のパート1と一緒にぜひDVDで持っていたい作品である。
これでマーブルコミックのキャラはX-MEN、スパイダーマン、ファンタスティック4、ハルク、デアデビル、ゴーストライダーときているから、次はぜったいキャプテンアメリカあたりじゃないかと思っていたら、実はもうすでに映画化されているらしい。2011年の公開だそうだ。うげげ。
いったいどこまでやる気なんだろうマーブルコミック。
スパイダーマンとかX-MENならともかく、ハルクやキャプテンアメリカあたりからたぶん普通の日本人は知らないはずなんである。日本でどれだけ観てもらえるのか、作る方でもないのに心配だ。そう言えばシンパイダーマンっていたな、おぼっちゃまくんで。
すっかり忘れていたけれど「エレクトラ」とか「パニッシャー」、「ブレイド」なんてのもあったけ。マーブルキャラは多いのでとてもじゃないけど全部憶えきれない。原作だって全部読むのは大変だ。昔、マーブルコミックを集めた月刊誌みたいなのが日本でも刊行されていて個人的には毎回すごく楽しみだったのだけれど、マニアックすぎていつの間にかなくなってしまった。アメコミは読みたいけれど値段が高くてなかなか手が出ないのである。そして読んでも途中からだったりしてわかりづらかったりする。
スパイダーマンとかもそうだが、オリジナルの話がけっこう長いのだ。読んでらんねえよ。みたいなかんじだ。
もともといろんな作家さんが描いていたものを集めてひとつのレーベルから出し、そのストーリーをまた別の作家さんが描いてゆくというのがアメコミのスタイルである。日本ではちょっと考えられないようなことだが、まあ平たく言うとヒット作を毎回毎回出せないから、手堅いヒット作をみんなでオリジナルストーリー出し合ってよってたかって作って行こうぜという、非常にさもしいアメリカ人独特の根性で作られているのがアメリカンコミックだ。
そこいくと「スポーン」なんかは小さいレーベルから出しててよくがんばったなあと思う。スポーンの作者さんはマーブルコミックにもDCコミックにも自分の作品を売り渡さなかったのである。空前のアメコミフィギィアブームを巻き起こしたスポーンだけど、今ひとつマニア以外には認知度が低かった。僕は今でもスポーンのフィギィアとか家に飾っていた芸能人とかを思い出すとゾッとする。いまだに持っている人は少ないだろう。
今回「アイアンマン2」のエンディングには次の作品につながる予告シーンがあった。砂漠の中心に落下した大きなハンマーのシーンである。
「えええ、マジでそれ作んの!!?」
と思った瞬間だった。
まあ、マーブルももうディズニーの傘下だしな。そのうちX-MENにグーフィーとか出てきたらどうしよう。こういう作品達を見てると、なんでもありはアメリカ人の十八番なんだなあとつくづく思う。まあ気のすむまでやってくれ。でもとりあえずアイアンマンは良かった。ACDCの曲もよくあってた。
そんなどうでもいい話。
soundscape
by itr-y
| 2010-07-08 22:10
| 日常