2012年 01月 04日
赤 |
年末は僕がなかば強制的に招集をかけ、ひさしぶりに地元民が集まっての年越しとなった。突然呼びかけたにも関わらず、みんなきちんと来てくれて、何事もなく年は明ける。そして僕は元旦の朝、Aくんの家から車で実家まで帰宅した。
実家では母親が準備を進めていたおせちが出来上がっていて、貧しいながらもきちんと一通りのものを作り準備していた母に素直に感心した。そして感謝した。今年はおせちが食べられるのである。これはきちんと幸せな事だ。手元には年越しの会の時、みんなに酒もってこいと呼びかけて持って来てもらったものの年越しの時には飲まずじまいだったワインやらシャンパンやらがあったのだが、またしてもどれひとつとして飲む気にはなれなかった。僕の周りの人達はみんなあまり酒を飲まないのだ。僕自身、しばらく緊縮財政だからと自粛していたら、体のアルコール耐性が低くなってしまったらしく、年越しのときもすぐに頭が痛くなっていた。
ドイツでならいくらビールを飲んでも頭が痛くなる事はないのに、日本だとなるのである。これはひとつに日本のビールが良くないからだと僕は思っているのだが、本当のところどうなんだろう。少なくとも米とかコーンスターチとかを入れるのは邪道である。発泡酒もまっぴらだ。それはたんなるビールっぽい何かだ。ちなみにドイツではビールに関する法律があり、麦とホップ以外は使ってはいけない。もっといろいろ決まりがあるそうだが、「とにかく余計なもの入れんな!」と言うドイツ人のこういうところの気概は気持ちがいい。
愚痴りつつも、そこそこにお酒は飲み、カロリーもきちんと摂取した。母親が喜んでケーキを買って来るので、それを何かと食べていたのだが、最近母親の肥満っぷりが気になる。もともと太る人ではないのだ。腹だけが奇妙に突き出始めている。どうにかしないといけない。
そんなこんなで怠惰になりつつあるので、僕は用心して連日少し運動をしていた。
少し気になることがあった。
2日間、昔走っていた一番短いコースをリハビリがてら走っているのだが、翌日顔を洗う時に喉に溜まった痰を吐いたら、鮮やかな色の血痰が出たのだ。変だと思った。ふつう、喉が痛くなった程度なら赤褐色の鈍い色の痰が出るはずなのだ。でも出たのは真っ赤な色をした痰だった。
そう言えば、日本に着いたその日も家に帰って来て鼻をかんだら、鼻の奥から少しだけ鮮やかな血が滲んだ。とても赤い色なのである。
なんとなく嫌な予感がする。そう思った。でも因果関係はわからない。数値で測ったわけでもないし、そもそもそんな機材はない。
これから先、どうするべきだろう。
のどかで平和なお正月を満喫した一方で、この街がもうかつての街ではないのだということを僕は何とはなしに感じている。僕らにはじつはいろんな事がふりかかっているのだ。そしてそれはこれから先もずっと続く。なにをどうすればいいのか。僕はずっと考え続けている。
soundscape
by itr-y
| 2012-01-04 01:53
| 日常