2006年 12月 11日
注文の多い駐輪場 |
しばらく改装が進んでいた駅前の某大型店舗の駐輪場に行ってみたら、なんだかすごいことになっていた。
入り口に金属製の妙なゲートが据え付けられていて、脇に発券機が取り付けられていた。
注意書きを読むと、入り口の発券機から券をとって、ゲートを押すと入れると書いてある。
おそるおそる入り口の金属バーをを押して中に入った。
あれだけ沢山の自転車で溢れていた駐輪場は、ほとんど自転車の姿もなくガラガラに空いていた。
誰も停めていない。
誰もいない。
どういうこった?
ここの駐輪場は店の裏手の、しかもわかりにくいところにあって、昔はほとんどその存在を知る人も少なく重宝していた駐輪場だったのだけれど、ここのところの人口増加にともなってこの駐輪場も自転車が増えてきて、最近ではもう停めることも困難なくらいになっていた。
もともとがここの大型店舗の駐輪場なので、基本的にはお客様用の駐輪場なのだが、何せ駅前にあるのでみんな通勤通学用の駐輪場として使っていたのだ。
店側としてはそのことが気に食わなかったらしい。
別に客でもないのに、一日中自転車を停めさせているのは馬鹿馬鹿しい。
ここ数年の人口増加の煽りを受けて、店側もついに駐輪場の整理、置きっぱなしの放置自転車の処分、そして駐輪場の整備に乗り出したという訳だ。
どこかの民間業者に駐輪場の管理を丸ごと委託したらしく、看板にはその会社の名前が書いてあった。
しかしまあその駐輪場の注意書きの多いこと多いこと。
三時間までは無料。
それ以降12時間は100円。
さらに12時間以上停めた場合、6時間ごとにうんぬんかんぬん...
その他にも発行した券をなくした場合は規定の料金をいただくだの、券を折り曲げたり濡らしたり傷つけたりするなだの、いちいち注文が多いのだ。
その他にも万が一事故や盗難があった場合、当方は責任を負わないだの、他の利用者とのトラブルがあった場合、当方は責任を負わないだの....
とにかくすべての場合において「何があってもオレら知らないかんね」という姿勢なのだ。
とどめは、何か不法行為や規約違反をした場合は罰金一万円という項目だった。
ここまで読んだところで僕はくつくつと笑い出していた。
まったく大したもんだ。
要はつまり
「ここに自転車を停めるな」
というわけだ。
それを主張するかのように、駐輪場の出入り口には店側にも駅のコンコース側にも黄色い大きな柵が行く手を塞いでいて、なんとかその間をすり抜けることが出来るかというような有様だった。
そんな駐輪場に誰が自転車を停めるかというと誰も停めるわけもなく、その結果どうなるかというと...
こうなる。
まあ至極当然の成り行きではある。
誰がそんなところに停めるか。
僕はもう駅前に自転車を停めるようなことはなくなってしまったからいいけれど、いつも通勤通学で駅前まで自転車で行っている人にとっては大問題だろう。
駅前に停められないってんだったら、いったい何で駅前まで行けばいいのだろう。
放置自転車で困っている自治体も多いと思うけれど、確実にわが街浦安では明らかに間違った方向に解決法を求めつつある。
ただ単に駐輪場を作ればいいってわけじゃない。
大量に作られる量産の粗悪な自転車を減らし、もう少し自転車に対して責任と義務を規定するべきだと思う。
今の状態みたいに、社会的に何の責任も負わないでいられるような状態なら誰もマナーなんか守りはしない。
マナーもなにも、自転車に乗るっていうことは、生活に利用するということだからだ。
それは必然、通勤通学、買い物などになってくる。
どこにも停めるなというぐらいなら自転車を作って売ってる事自体が違法だ。
そんなにいうくらいなら自転車なんか禁止してしまえ。
そうすれば住み良い街になる。
ついでに車もバイクも、個人で所有する乗り物はすべて禁止にすればいい。
だいぶ街がすっきりしてくる。
搬出搬入のトラックもストレスなく移動できるし、何より事故が減る。
歩行者同士で死亡事故にはなるまい。
そして僕はこの街を出よう。
長い間ありがとう。
どこか遠い遠い。
どこにでも自転車を停められる街へ。
by itr-y
| 2006-12-11 18:08
| 自転車