2007年 09月 15日
きしみ湯 |
あんまりシャワーばかりの日が続いていたのでとうとう銭湯に行ってくることにした。
漁師町の名残で浦安には銭湯がけっこうまだたくさん残っている。
一番近くにあるところの営業時間を確認して、仕事が終わってから寄っていくことにした。
秋に入ってしばらくはそれほど暑い日はないのだけれども、何となく地味に湿気が高く蒸し暑い日が多い。
あんまり風呂に入らないでいたらいい加減に体がだるくなってしまったので、ここいらでひとっ風呂というのもいいだろう。
のれんをくぐって番台で350円を支払って入った。
公共の浴場というのがそもそも一年ぶりぐらいである。
久しぶりに入ったもんで銭湯のマナーというものを忘れており、僕は置いてあった誰か他のお客さんのボディソープを勝手に使ってしまった。
湯船の方からやけにこっちを見ているのがいるなと思っていたらその人がザバリと上がってきて、
「オレのなんだよね....コレ」
と言ってボディソープを持って行った。
「あ......すみません勝手に使っちゃって......」
僕は慌てて謝った。
そうだ。ここは銭湯で旅館やホテルじゃないのである。
シャンプーや石けん。ひげ剃りが番台に何十円かでバラ売りしていたのを思い出した。
そうだそうだ、自分で持って行かなきゃならないんだよな。
すっかり忘れていた。
ここは銭湯なんだった。
庶民的な銭湯の中ではやくも僕は1人何だかふわふわ浮いていた。
少し居心地の悪さを感じつつも湯船につかる。
久しぶりにつかるお湯にほうっと溜め息をつきながら、お湯を吐き出すかえるの石像を眺めていた。
風呂上がりに120円のフルーツ牛乳というちょっとわざとらしい物を飲む。
風呂は11時で店じまい。
僕が上がる頃にはもう電気を消しはじめていた。
どうやらカウントダウン方式らしい。
早々と店を出る。
さっきのボディソープのお兄さんはもう帰ってしまったみたいだった。
まだぬるい初秋の風が気持ちいい。
今日一日少しいたんでいた頭痛が少し遠のいた気がした。
soundscape
by itr-y
| 2007-09-15 11:53
| 日常